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管理監督者とは?

2021年07月30日

 直近で、管理監督者についてのご相談を受けることがありましたので、比較的最近の管理監督者についての判例の概要をお伝えします。

判例①(管理監督者性が認められなかったもの)
 自動車メーカーに勤務していた労働者の方が、自分の勤務は管理監督者にあたらないとして、会社に対して未払賃金の支払いを求めた事件です。

 この方は、企画立案・実行を担う、かなり裁量権のある部署に所属しており、課長級の役職にありました。
 待遇としては年収で1,200万円超、遅刻早退控除はありませんでした。
 一方で、経営陣が参加し、経営に大きな影響のある会議に出席していたものの、直属の上司である、部長級の役職者の補佐に過ぎない役割でした。

 裁判所は、管理監督者かどうかの判断基準として、大まかには3つのポイントを挙げています。

➀ 実質的に経営者と一体的な立場にあるといえるだけの重要な職務と責任、権限を付与されているか

自己の裁量で労働時間を管理することが許容されているか

給与等に照らし管理監督者としての地位や職責にふさわしい待遇がなされているか

 ➁と➂については、満たしているものと考えられるものの、➀について、経営者と一体的な立場にあるとまでは言えないということで、管理監督者性を否定されました。

判例②(管理監督者性が認められたもの)
 スポーツクラブを運営する会社で、いわゆるエリアマネージャーとして勤めていたAさんが、会社に残業代等約1,900万円を求めて提訴した事件です。

 裁判所は、管理監督者性の判断について、以下の要素および、それぞれの要素についての判断を行い、Aさんを管理監督者として認定しました。

①  職務内容が少なくとも、ある部門全体の統括的な立場にあり、部下に対する労務管理などの決定権などにつき一定の裁量権を有し、部下に対する人事考課、機密事項に接している

⇒人事権、人事考課、労務管理、予算管理など必要な権限があり、新卒採用などを除き、人事採用、人事考課、昇格には、相当程度の関与をしており、担当エリアにおける予算案の作成権限などもあり、機密事項にも一定程度接しており、予算を含めて、一定の裁量を有していた

②  管理職手当など特別手当が支給され、待遇において時間外手当が支給されないことを十分に補っている

⇒ この会社において、管理監督者ではない最上位職である副店長の基本給が月額28万円程度であるのに対して、Aさんは月額53万円程度で、さらに業績給などの上乗せもあり、管理監督者に対する待遇として十分な待遇を受けていた

③  自己の出退勤について自ら決定し得る権限がある
⇒  勤務状況について、基本的には誰からも管理を受けておらず、遅刻・早退・欠勤によって賃金が控除されず、出退勤の時間を拘束されておらず、自己の裁量で自由に勤務していた

まとめ

 管理監督者については、裁判にならない限り、100%明確な判断をすることができないため、リスクがあると分かっていながら、なかなか対応ができていないということも多いのではないでしょうか。

 裁判上では、管理監督者と認められるには、それなりのハードルがありますので、リスク低減のためにも、早めに制度を見直しておくことをお勧めします。

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